チェスを始めるのに必要なもの:盤・時計・アプリ
遊びを見つける執筆にClaudeを使用しています。

チェスを始めようと思ったとき、まず気になるのが「何を用意すればいいか」という問いです。将棋や囲碁と比べて道具の種類が多く感じられるかもしれませんが、実際に必要なものは目的によってかなり変わります。 対面でゲームを楽しみたいのか、オンラインで練習したいのか、あるいは大会に出たいのか。この3つの方向性によって、揃えるべきものと後回しにできるものがはっきり分かれます。この記事では「何をいつ買うか・使うか」を判断するための基準を整理します。
まず確認する:対面かオンラインか
チェスを始める方法は大きく2通りあります。物理的な盤と駒を使って人と向かい合う「対面プレイ」と、パソコンやスマートフォンで遊ぶ「オンラインプレイ」です。
オンラインだけで始めるなら、盤も駒も時計も一切不要です。アプリやブラウザゲームだけで対局・詰チェス・棋譜研究まで完結できます。逆に、最初から対面を想定するなら物理の盤と駒は必要ですが、時計は初期段階では不要なことが多いです。
この区別を先に決めることで、初期費用と準備の手間が大きく変わります。
対面で始めるときの道具
盤と駒
チェス盤はマス目の色が交互に並んだ正方形の板で、駒は6種類×2色の計32個が標準です。市販のセットには盤と駒がセットになっているものが多く、入門用なら折りたたみ式のビニール盤と樹脂製の駒の組み合わせが手軽です。
駒を選ぶときに意識したい基準は「スタントンデザイン」です。世界標準として普及しているデザインで、各駒の形が一目で区別できます。大会や教室では基本的にこのデザインが使われるため、最初からスタントンデザインに慣れておくと混乱が少ないです。
盤のマス目のサイズと駒の底面のサイズにも相性があります。ナイト(馬の形の駒)の底面直径がマス目の幅の約75〜80%に収まるのが快適な目安とされています。セットで購入するときは問題になりませんが、バラで揃えるときは確認が必要です。
チェスクロック(時計)
チェスクロックは、両プレイヤーの持ち時間を管理するための2面時計です。指した後にボタンを押すと自分の時計が止まり、相手の時計が動き始めます。
初心者同士の練習では時計なしで十分楽しめます。時計が必要になるのは、①大会に参加するとき、②持ち時間を守って効率よく練習したいとき、の2つの場面です。趣味の範囲で対面を楽しむだけなら、まずは後回しにして問題ありません。
ただし、将来的に大会への参加を考えているなら、使い方に慣れる意味で早めに1台用意しておくのは合理的な選択です。現在の公式大会ではデジタル式(アナログではなく電子表示)のクロックが主流になっています。デジタル式はフィッシャールール(指すたびに数秒加算されるルール)などの設定が可能で、練習でも使い勝手が良いです。公式が定める対応機種は変わることがあるため、参加予定の大会の規定や連盟の公式情報で確認するのが確実です。
オンラインで始めるときのアプリ・サービス
対面の準備なしにすぐ始められるのがオンラインの利点です。主な選択肢を用途別に整理します。
対局と棋譜分析
国際的に利用者が多いのは Chess.com と Lichess の2つです。どちらもブラウザとスマートフォンアプリの両方に対応しています。
Chess.comは有料プランと無料プランがあり、無料範囲でも対局・パズル・基本的な棋譜分析ができます。Lichessは完全オープンソースで、すべての機能を無料で使えます。初めてオンラインチェスを試すなら、まずLichessで制限なく機能を体験し、その後に自分の使い方に合ったサービスを選ぶのが判断しやすいです。
どちらも対局相手はランダムマッチングで見つかるため、相手を自分で探す必要はありません。レーティング(実力を示す数値)も自動で管理されます。
詰チェスと学習
対局に慣れる前に「詰チェス(チェックメイトパズル)」を解くと、駒の動きと基本的な戦術が身につきます。Chess.comとLichessの両方にパズル機能があります。1問30秒〜2分程度で解けるため、隙間時間の練習に向いています。
ブラウザゲームとしてのチェス
アプリのインストールなしにすぐ遊びたい場合は、ブラウザで動くチェスゲームが選択肢になります。アソバースにはチェスを含むボードゲームが公開されており、アカウントなしでもプレイできる作品があります。公式作品「灯りのチェス」は対戦機能に対応しており、IDを持つユーザー同士でプレイできます。
「順番」の考え方:初日に必要なものは少ない
チェスを始める際に陥りやすい失敗の一つが、最初から道具を全部揃えようとすることです。使わないまま眠るクロックや、好みに合わなかった駒セットに費用をかけてしまうケースは少なくありません。
実用的な順番の考え方を示すと次のようになります。
- まずオンラインで試す:アプリ・ブラウザで駒の動きを覚え、数局指してみる。費用ゼロ。
- 対面の機会ができたら盤と駒を用意する:相手が決まってから購入するほうが無駄がない。
- 大会や定期的な練習に進んだらクロックを追加する:それまでは不要。
オンラインと対面を並行して始めるなら、①と②を同時に進めてもよいですが、クロックは③のタイミングまで待つのが合理的です。
次の行動
まずはLichessかアソバースの「灯りのチェス」を開いて、1局指してみてください。駒の動きを体感してから道具の購入を判断すると、用途に合ったものを選びやすくなります。対面で始めたい場合は、スタントンデザインの入門セットを1つ選ぶことが最初の具体的なステップです。
参考資料
- FIDE(国際チェス連盟)公式ルールブック
- 日本チェス連盟 公式サイト
- Lichess 公式ドキュメント


