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ChatGPTやClaudeに聞き取り役を頼む:ノーコード仕様づくりの質問リスト

AIを使いこなす

Claudeで執筆し、GPTで自動校閲・修正しています。

読書会の貸出表で未確定の欄を丸で囲んで確認するイラスト
記事の内容をもとに制作したAI生成イメージです。実際の製品画面や検証結果の写真ではありません。

ChatGPTやClaudeは、仕様を書かせるより先に「質問させる」使い方のほうが、プログラミングに不慣れな人には向いています。理由は、仕様の抜けの多くが「書き忘れ」ではなく「自分でも決めていないこと」だからです。AIに「○○アプリの仕様を作って」と頼むと、もっともらしい仕様が出てきます。ただ、その中身はAIの推測で埋まっています。 この記事では、AIに聞き取り役をさせるプロンプトと、その回答を写す仕様メモの枠を渡します。決めるのは自分、AIは決めていない点を指摘する係、という分担です。 なお、この記事のプロンプトと例は、記事のために作った説明用のものです。特定のツール上で動作を確認した結果ではありません。

この記事の目次
  1. 質問役にすると何が変わるか
  2. AIに渡す情報、渡さない情報
  3. コピーして使う:聞き取り用プロンプト
  4. 回答を写す仕様メモの枠
  5. 説明用の例:読書会の貸出本アプリ
  6. 人が確認すること

質問役にすると何が変わるか

丸投げと聞き取りでは、AIの出力の性質が違います。

  • 丸投げ、AIの出力:完成風の仕様書、起きやすいこと:頼んでいない機能が入る。決めていない点が推測で埋まり、気づきにくい
  • 聞き取り、AIの出力:質問と、未決事項の一覧、起きやすいこと:答えられない質問が見つかる。それが自分の決めていない点になる

答えに詰まった質問は、仕様の穴です。聞き取りの目的は、穴を作る前に見つけることです。ノーコードツールでは画面を作り始めてから穴に気づくと、データの表を組み直す手間が出ます。

AIに渡す情報、渡さない情報

聞き取りに必要なのは、アプリの目的と運用の話です。実在の個人を特定する情報は要りません。

  • 誰が何のために使うか、渡さない・置き換える:実名、メールアドレス、電話番号、住所
  • 入力する項目の名前(「氏名」「貸出日」など)、渡さない・置き換える:名簿や顧客リストの実データ
  • 業務の流れ、困っていること、渡さない・置き換える:社内の機密資料、契約内容、認証情報

実データが必要に思えたら、「田中A」「会員001」のようなダミーに置き換えます。個人情報保護委員会は、生成AIサービスの利用に関する注意喚起等を公表しています。利用前に、扱う情報に応じた注意点を確認してください。個人情報保護委員会の注意喚起等

また、「学習に使わせない設定」と「秘密が守られること」は別の話です。設定の有無にかかわらず、渡さないと決めた情報は最初から入力しない運用が確実です。

コピーして使う:聞き取り用プロンプト

次の文をそのまま貼り、[ ]の部分だけ自分の言葉に変えます。

あなたは、ノーコードで小さなアプリを作る初心者の聞き取り担当です。
私はプログラミングができません。仕様書を作る前に、私に質問してください。

【作りたいもの】
[例:読書会の貸出本を管理するアプリ]

【ルール】
- 質問は一度に1〜3個まで。私が答えたら次に進む。
- 専門用語を使うときは、一言で言い換える。
- 私の答えが曖昧なら、選択肢を2〜3個示して選ばせる。
- 私が答えていないことを、あなたが勝手に決めない。推測は「推測」と書く。
- 特定のノーコードツールは決めない。ツール名は私が後で選ぶ。

【質問する順番】
1. 目的:何に困っていて、アプリで何が楽になるか
2. 使う人:誰が、何人くらい、どの端末で使うか
3. 記録するもの:1件ごとに何を残すか(項目と、必須かどうか)
4. 操作:登録・探す・直す・消す、のうち何が必要か
5. 見せる範囲:誰が何を見られて、誰が直せるか
6. 例外:入力ミス、二重登録、期限切れのとき、どうしたいか
7. 個人情報:名前や連絡先を扱うか。扱うなら、なぜ必要か
8. やらないこと:最初の版には入れないもの

【終わるとき】
私が「まとめて」と言ったら、次の形式で出力してください。
- 決まったこと
- まだ決まっていないこと(質問の番号つき)
- あなたの推測で埋めた部分(あれば)
- 最初の版でやらないこと

使うときのコツは三つです。

  1. 「まとめて」と言うまでは、回答を短く返します。一問一答のほうが、AIが先走りにくくなります。
  2. 答えられない質問は「未定」と返します。AIが勝手に補ったら、「推測は書かないで」と指摘します。
  3. 途中で話が広がったら、「それは最初の版でやらないことに入れて」と頼みます。

回答を写す仕様メモの枠

聞き取りが終わったら、AIのまとめを下の枠に写します。コピペではなく自分で写すのは、一度読み直すためです。写せない欄があれば、そこが未決です。

# 仕様メモ(作成日:   )
## 1. 目的(1〜2文)
## 2. 使う人
- 登録する人:
- 見るだけの人:
- 人数・端末:
## 3. 記録するデータ(1行=1件)
| 項目名 | 例(ダミー) | 必須 | 誰が入力 |
|---|---|---|---|
## 4. できる操作
- 登録 / 探す / 直す / 消す(必要なものに○)
## 5. 見られる範囲・直せる範囲
## 6. 例外のときの扱い
- 入力ミス:
- 二重登録:
- 期限切れ・未返却:
## 7. 個人情報
- 扱う項目と、扱う理由:
## 8. 最初の版でやらないこと
## 9. 未決事項(担当と期限)

「3. 記録するデータ」の欄は、表の形で書くのがポイントです。AppSheetの公式ヘルプは、スプレッドシートを1行目に見出し、以降は1行が1件、行を区別する列(キー列)を一つ決める形で整える考え方を示しています。他のノーコードツールでも、データを表で持つものは多いので、この形で書いておくと移しやすくなります。ただし、細かい仕様はツールごとに違うため、選んだツールのヘルプで確認してください。

説明用の例:読書会の貸出本アプリ

次は、プロンプトを使うとこうなる、という説明用の例です。実際に実行した出力ではありません。

AIの質問(抜粋)「本を借りた人は、会員ごとに記録しますか。それとも名前を自由に入力しますか。」

自分の回答「会員は10人くらいで固定。名前は選ぶ形がいいです。」

AIの追い質問「同じ本が2冊ある場合は、1冊ずつ別に記録しますか。それとも冊数で管理しますか。」

自分の回答「……考えていませんでした。未定です。」

この「未定」が、仕様メモの「9. 未決事項」に入ります。写した結果の一部は次のとおりです。

## 3. 記録するデータ(1行=1件)
| 項目名 | 例(ダミー) | 必須 | 誰が入力 |
|---|---|---|---|
| 貸出ID | L-001 | ○ | 自動 |
| 本のタイトル | 例の本A | ○ | 担当者 |
| 借りた会員 | 会員001 | ○ | 担当者(選択) |
| 貸出日 | 2026-11-01 | ○ | 担当者 |
| 返却日 | (空欄可) |   | 担当者 |

## 9. 未決事項
- 同じ本が複数冊ある場合の管理方法(Q3)

「冊数管理か、1冊ずつか」は、データの表の作りを変える判断です。画面を作った後で気づくより、ここで気づくほうが直しやすくなります。

人が確認すること

AIのまとめを仕様メモに確定する前に、次の点を自分の目で確認します。

  • 推測が混ざっていないか、見方:まとめの「推測で埋めた部分」を読み、採用か削除かを決める
  • 質問の抜けがないか、見方:「他に聞いていないことはありますか」と一度尋ねる
  • 最初の版が大きすぎないか、見方:「8. やらないこと」が空なら、機能を足しすぎている
  • 個人情報の扱い、見方:本当に必要な項目だけか。不要なら項目ごと削る
  • ツールで実現できるか、見方:選んだツールの公式ヘルプで、権限設定や項目の種類を確認する

最後の行は、AIに任せにくい部分です。AIは、各ノーコードツールの現在の機能や制限を最新の状態で把握しているとは限りません。仕様メモができた時点で、ツールの公式資料を読んで、実現できるかを確認します。

出典・参考資料